突然ですが、「クロスドミナンス」という言葉をご存知ですか?
私はこの言葉を知るまではずっと「左利きだ」と言っていましたが、なんだか違和感がありました。
しかし、今でははっきりと言えます。「私はクロスドミナンスです!」
この記事では、クロスドミナンスとは何かを深堀りしていきたいと思います!
この記事を見てくださっている、自称左利きの方の中にもきっとクロスドミナンスの方が多くいらっしゃるんじゃないかと思いますので、「あるある~。」「いや、ないわ~。」と心の中で楽しんでくださるとうれしいです。
また、「子どもが左利きだけど、矯正した方がいいのかな?」とお悩みの方にもぜひ見ていただきたいです。
クロスドミナンスとは?
クロスドミナンス(cross-dminance)とは用途によって利き手を使い分けることを指します。交差利き、分け利きともいいます。
例えば、書くのは右手だけど、食べるのは左手というようなことですね。
crossは交差、dminanceは支配・優勢っていう意味ニャ。
ちなみに両利きとは、どちらの手も同じようにうまく使える人なので、クロスドミナンスとは異なります。
日本人の割合としては、右利き89%、左利き10%、両利き1%と言われています。
クロスドミナンスは、左利きの人が右利き社会に順応するために、使う手を変えていることが多いので、割合も左利きと同じ10%程です。
むしろ100%左利きの人の方が珍しいかもしれませんね。
左利きの人はだいたいクロスドミナンスってことニャ。
一概にクロスドミナンスと言っても、ある人は書くことは右手で、食べることは左手。またある人はその反対ということもあり、いろいろなパターンがあります。
自分のパターンを分析してみた
今までいつどちらの手を使っているかとあまり意識してこなかったので、まとめてみました。
右 | 左 | 両方 | |
ペン(書く) | 〇 | ||
箸 | 〇 | ||
包丁 | 〇 | ||
はさみ | 〇 | ||
カッター | 〇 | ||
歯ブラシ | 〇 | ||
スマホ | 〇 | ||
投げる | 〇 | ||
ラケット | 〇 | ||
メイク | 〇 | ||
電卓 | 〇 | ||
針(裁縫) | 〇 | ||
リモコン | 〇 | ||
ドライバー | 〇 | ||
suica | 〇 |
なんということでしょう!
左利きだと言っていた割に、絶対左じゃないとできないことって書くことと食べること(箸)くらいでした( ゚Д゚)
左利きと言うときの違和感はこのせいですね。
いかに右利き社会に適合してきたかということがよくわかります。笑
なぜクロスドミナンスになったのか
私がどうして右手を使うようになったかというと、やはり、道具が右利き用にできているということと、教える人が右利きが多いからだと思います。
包丁や針は母に、ラケットは先生や先輩に教えてもらいましたが、左利きには教えにくそうだし、反対に考えるのも面倒なので、右で教えてもらった方が楽だと思ったからでした。
物心ついてから与えられたものは、自分で試して使いやすいようにしているので、マスカラなんかは、つける目によって持ち替えたりしています。
また、テニスラケットは部活で素振りから教わったため、右で持ちますが、授業で適当にしか持ったことないバトミントンや卓球は、未だにどちらが打ちやすいか分かっていません。
包丁は右手で持ちますが、食事中ナイフとフォークを持つときはナイフは左手に移動します。もはや頭で考えてはいけないです。笑
クロスドミナンスのメリット・デメリット
メリット
同時に違う作業ができる
これは人にもよりますが、
- 右手で電卓を打ちながら左手で文字を書き込める。
- フライパンで野菜を炒めながら隣の鍋でラーメンを茹でられる。
- 自分の歯と子どもの歯を同時に磨ける。
- 耳かきをしながら背中を掻くことができる。
など、別にできたからどうというわけではないことができます。
時間短縮にはなるニャ。
でも子どもの歯はしっかり磨くニャ。
ケガをしてもなんとかなる
普段両手を使っているので、ケガをして片手を使えなくなっても、なんとか治るまでは乗り切ることができると思っています。
私の場合、文字を書くのも箸を使うのも左手ですが、右手でもまったく読めないほどの文字でもなく、食事も右手でもフォークやスプーンならば問題なく使えるので、普段から左右の手を使っているというのはいざというときに役に立つのではないかと思います。
デメリット
左右盲になりやすい
左右盲とは、とっさに左右の判断がつきづらいことを指すのですが、左利きの人やクロスドミナンスの人に多いと言われています。
なぜかというと、幼いころに「お箸を持つ方が右」「お茶碗を持つ方が左」というような教え方をされ、自分は左手でお箸を持っているため、左右を混同してしまうという具合です。
初めての道具を使うときに悩む
はじめましての道具を使うとき、またはあまり使わない道具を使うとき、どっちで使うか迷います。
とりあえず右で使っているけど、試しに左で使ってみたらそっちの方がしっくりきて、「なんだ、はじめからこっちでやればよかった。」ということはよくあります。
どちらの手でも試してみるのはちょっと手間に感じます(^_^;)
クロスドミナンス(左利き)の有名人
偉人で言えば、レオナルドダヴィンチ、ナポレオン、バッハ、モーツァルト、ピカソ、エジソン、アインシュタインなど。
日本の芸能人で言えば、坂本龍一、松本人志、小栗旬、小池栄子、星野源、二宮和也、木村カエラ、水卜麻美などなど。
「左利きは天才」と言われるのが納得できるようなメンツがずらり。
左利きの庶民の私が、勝手に左利きを妙に誇らしく思ってしまうところです(^_^;)
左利きが天才と言われる理由
「左利きの人は右脳と左脳をバランスよく使っているから。」なんてことをよく聞きますが、確かに幼いころから、右利き用の道具を与えられ、右利きの人に教えられて生きてきたら、「どっちで使うのがいいかな?どういうふうにしたらうまく使えるかな?」「右だとこうしてるから、左だとこうかな?」とか、頭をフル回転していたんだなぁと感じます。
脳をフル回転して、左右の脳をバランスよく使った結果、左脳を主に動かしている右利きの人とは異なる考えやアイディアを生み出し、それが少数派のため天才と言われているのかもしれません。
左利きでも、「みんなと違うと不安だ」と思ってしまう、私のような人は天才になれないのでしょうね。
子どもの左利きは矯正すべき?
ズバリ矯正しなくていいと思います!なぜなら無理矢理に矯正しなくても、嫌でも右手を使わざるを得ないからです。
自然に自分で「これをするときはこっちの手かな。」と、使いやすいほうの手を見つけていくと思います。
「どちらの手でも使ってみて、使いやすいほうでいいと思うよ。」という声掛けがあると嬉しかったかも。
また、昔は左手で「お箸を持つのは行儀が悪い。」なんて言われていたかもしれませんが、今はそんな風に思う人は少ないですよね。
『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き 「選ばれた才能を120%活かす方法」』の著者・加藤俊徳先生が、両手を使うことで左右の脳が発達するとお話されています。
脳科学的にみると、両手を使うことで左右両方の脳が発達していきます。
もちろん、無理やり左利きを右利きに矯正する必要はありませんが、左利きの子どもには、もっと積極的に右手も使ってみて欲しいと思っています。
右手を使って左脳を刺激することで、ものごとを対比して考えられるようになりますし、思考力もグンと深まります。
右利き、左利き関係なく、両手を使えるようにするトレーニングは、どんどんしていって欲しいと思いますね。
講談社コクリコ
しかし、両手を使うトレーニングを開始するのは、脳の発達段階から、10歳以降が良いとおしゃっていますので、ご注意ください。
まとめ
クロスドミナンスとは、用途によって利き手が変わることや人を指す言葉でした。
もともと左利きだった人が右利き社会に適応するためにクロスドミナンスになることが多いようですが、けがをして、利き手でない方を使っていくうちにそうなったというパターンや、どちらの手も使えるようになろうと、トレーニングをしてクロスドミナンスになった方もいます。
両方の手を使って、どんどん脳を活性化させていきたいですね。
左利きのお子さんをもつ親御さんにも、我が子の魅力的な個性と才能を、のびのびと育てていただければと思います。
今からでも天才目指して両手使います!